能 | 二人静 | シテ 梅若 六郎 〃 梅若 晋矢 |
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狂言 | つと山伏 | 野村 万作 野村 萬斎、野村 万之介 |
能 | 乱れ 和合 | シテ 田崎 隆三 〃 武田 孝史 |
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雨男、見参! またしても雨。自慢になりませんが、 私、からっきしの雨男です。 |
昨年は、珍しく雨が降らなかったのですが、 桜の開花が早く、全くの葉桜。 今年は運良く桜も残っていると云うのに、この雨。 全く不幸な星の下に生まれてきたものです。 |
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この雨の中、夜桜能は強行です。 こりゃあ、観る方も命がけです。 なま萬斎 狂言は、なんと今をときめく野村萬斎です。 素顔のルックスが先行している様な 彼ですが、本職の狂言でもなかなかのものです。 狂言通の方々はどう云われるか分かりませんが、 どこか現代的、と云ってもいいような芝居です。 ミーハー的に年に数回ていど、 オープンエアの薪能しか観ないしろうとにとっては、 ちょっと毛色の違った新鮮な感じでした。 |
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二人静 能の中では、演題としてはとても有名な二人静です。 能の中では比較的イレギュラーな シテが二人いる両シテの相舞、 舞台上で、菜摘女と彼女に乗り移って 現世に姿を現した静御前とが全く同じ舞を舞う。 相舞と云うものを始めてみましたが、 二人の舞姿は、世界の二重構造を象徴している様な 不思議なインプレッションがありました。 現世−来世、陽−陰、粒子−反粒子、 様々なイメージが頭の中を駆けめぐります。 これら二つがついには融合し、 その時に放出されるだろう莫大なエネルギー。 静かな舞姿の中に秘めらたテンションの高さに、 そのエネルギーの大きさを予感させられる舞台でした。 |