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今年で幕を閉じると云う銀座セゾン劇場、 池袋のセゾン美術館に続き、寂しいかぎりです。 思い起こせば、最初に生のつか芝居に触れたのが、 1990年の「飛龍伝」でした。 ベルリンの壁崩壊直後になぜ「飛龍伝」を、 と思ったものでしたが、 10年後、それに匹敵する程のこの日本の変わり様は、 予想だに出来ませんでした。 この芝居の主演は、この芝居での共演をきっかけに 富田靖子と浮き名を流した筧利夫。 奇遇にもその筧利夫で、 私のセゾン美術館も最後になりそうです。 |
思わずノスタルジックな話でしたが、 さて、お芝居の中身です。 はっきり云って初演の時は、 もうひとつピンと来なくて、 「顔見世興行」だからしかたないか、 と思っていたものです。 ところが今回、結構良かったです。 心に迫ってくるものが有りました。 芝居としての完成度が確実に上がったのだと 思います。 銀ちゃんと筧の個性が相殺しあう様な感じも無く、 二人の魅力を存分に楽しむ事が出来ました。 多分、演出上、二人が一緒に舞台に立つシーンを 減らしたのではないかと思います。 藤谷美和子の衣装も、女性っぽく変わっていて、 それに合わせて演出も少し女性っぽく 変えたのではないか、と云う感じもします。 これもなかなか正解でした。 |
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さてさて目当てにしていた役者さん3名は、 なかなか良かった訳ですが、 この芝居で、何よりはまってしまったのが、 ハワイアン春田純一です。 舞台上、春田海舟と筧竜馬の 二人だけで相対峙しているシリアスなシーン、 春田純一の何やら変な両手の仕草、 何をやっているのかと思った刹那、 「ハワイアン!!」、です。 あの気合の入った顔と声でこのギャグですから、 さすがの筧も吹き出してしまいました。 この顛末の一部は、RUPのホームページの 筧利夫の劇場日誌にも出ていました。 私、今でも思い出し笑いをしてしまう始末です。 |