贋作・桜の森の満開の下


作・演出 野田秀樹
出演:堤真一、深津絵里、古田新太、野田秀樹、京野ことみ、他
2001年6月21日 ソワレ
於:新国立劇場 中劇場


ポスター

いよいよ待ちに待った「桜の森」です。

思えばこの「桜の森」、92年の再演の時が
野田秀樹との最初の出会いでした。

あの時は、最初の野田芝居に圧倒されて
何だか記憶があやふやなんですが、
日本語と、舞台美術の強烈なまがまがしさと美しさが
強い印象として残っています。

もっとも再々演を望んでいた舞台です。
野田芝居には、こういうちょっと怖くて妖しい話が
良く似合うように思います。

鬼、西洋風に云うとゴブリンでしょうか、
彼らの存在が、舞台を非常に魅力あるものにしています。
「真夏の夜の夢」を思わせる様でした。

「鬼」たちの衣装も、素晴らしかったです。
その想像力の働かせ得る余地に負けていない
素晴らしいものでした。

今回は、日比野こずえさんでしたよね。
近頃は旦那さんが担当することも多かったですが、
このてのものは、やはりこずえさんが一番だと思います。
中劇場入り口
ポスター 役者さんでいうと、
ちまたでは、毬谷さんと深津絵里ちゃんがよく比較されてまけど、
よかったですよ、絵里ちゃん。

ラストシーン、ふりしきる一面の桜吹雪の中、
鬼の面を付けた深津絵里ちゃんが、低い声色に変わり、

「きょうでなくっちゃいけないのかい、、、、」

ときた時には、鳥肌が立ちました。

いやはや、野田さんが見込んだ女優はすごいですよ、全く。

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